春の体の変動を受け入れて経過する

 季節が春になり温かくなってきますと、体も春の体に変化します。
冬の間、寒さから守るようにぎゅっと力が入り、熱を外に逃がさないようにしていた体が緩んできて開いてきます。季節が三寒四温で少しずつ温かくなるように、体も少しずつ緩みながら春の体になります。温かさを感じて緩み、寒の戻りで再び締まり、少しずつ春に順応します。

 

春の体の緩みかた

 緩むときには、後頭骨から肩甲骨、そして骨盤と、上部からじわじわと緩んで開いてきます。開くときには左右が同時に緩むのでなく、どちらか片側が緩んでからもう片方が緩みます。
緩む途中に、体のバランスが崩れがちになります。季節の変化に合わせてゆっくりと緩むため、緩んでいるところと固いところの差ができるからです。バランスが崩れるため、不快さや変調を感じます。
例えば、後頭骨が緩み始めると目がしょぼしょぼしたり感じます。後頭骨が緩んで、肩甲骨が緩み始めるころには、肩のこりをやたらと感じることもあります。


 片側ずつ緩むため、左右差が生じます。体の左側が緩んで右側が固いときは、イライラを感じたりします。肩甲骨がうまく緩みきらずに左右差がのこっているのに腰が緩み始めると、腰痛を感じることもあります。
体のバランスが崩れるために、体が過敏になる傾向にあります。花粉に対して過剰反応をすると花粉症です。花粉症は体の緩みがスムーズになると和らぎます。
緩みと左右差のせいで、やたら眠くなります。春眠暁を覚えずというわけです。


 体が開くと、普通は背骨が下がるのですが、春には上がります。春に気が上がると言われるのはこのためです。体が緩んで気が上がると気持ちが軽やかになり、ワクワクしたりウキウキしたりします。しかし冬に不摂生をしたり、内蔵が疲れていたり、冬に水分を十分摂らなかったりすると、うまく緩まずに固いところが残ってしまい、不快さばかりを覚えるときもあります。
体に左右差が残って背骨が捻れてしまったまま気が上がると、少し頭の働きが悪くなります。頭の抑制力が悪くなると言いましょうか、春だから変な人が増えるというのは、こういうわけです。


 体に弾力がなく、季節の変化について行けないと、春は憂鬱なものになります。
緩もうとしているのに緩まない、なにか発散しようとしているのに気持ちがムズムズするばかりで、発散しきれない状態です。


体の変化を受け入れる

 季節の変化を感じて体も変化します。そのことを受け入れて納得すると変化がそれほど苦でなくなります。春に、体が賑やかになるのは、体が春を感じているからです。


 体が開く過程で風邪をひくこともあります。春の季節の変化にあわせてひく風邪は、冬の間に溜め込んだ栄養や老廃物を排泄する脱皮のようなものだと考えることもできます。実際に風邪をひくまでは肩がガチガチだった人が、風邪を経過した後は見違えるほど柔らかくなっていることがよくあります。


 頭や目の疲れ過ぎている人は、緩みが起こりにくいものです。蒸しタオルをしたり、少し気を休めると緩みが起こりやすいくなります。緩もうとして緩まない状態の時には不快な疲れを感じます。疲れを認識して疲れを受け入れると体は緩み始めます。疲れを感じたら眠るのが春には一番良い養生です。


食べ過ぎない

 春には栄養を減らすぐらいが良いのです。冬にエネルギーを溜めようと縮む方向に働いていた体が緩むのですから、あまり食べ過ぎない方が良いのです。春に減食をすると春の体への変化に伴う不快さや風邪などが軽くなります。食べる量を半分から7割ぐらいに減らすと良いと思います。減食し始めは慣れなくてしんどいですが、一線を超えると体が楽になります。食事からエネルギーを摂らない分、眠るのが良いと思います。春は頭を休めるのが一番良いのです。眠くてしょうがない場合はちょうどいいと考えて、食事は少なめにしてさっさと寝るのも良いでしょう。


 冬はエネルギーを溜めるために胃袋が良く働くのですが、冬によく働いた胃袋の疲れが出てくるのが春なのです。当院に見えられる方で、春先に肩がひどく凝る人や背中が張る人を注意深く診ていくと胃袋の疲れが必ずあります。胃袋が疲れると、体の左側で体を支える力が弱くなり右側を固くして体を支えるようになります。さらにそのまま放っておくと体を捻って支えるようになり、この段階になると、腰痛なども出てきます。
鼻が過敏になるのにも、胃袋の疲れが関係しています。


季節の変わり目は体を整えるチャンス

 体が大きく変化する季節の変わり目は、体を整えるチャンスでもあります。上手く季節の変化に乗って春の体になってしまえば、春を快適に過ごせます。また、季節の変わり目は施術の効果も高くなります。特に春は、体の変動が大きいので効果的です。というのも、体が変化しやすいのでその人の体の悪い部分や疲れている場所が分かりやすくなるからです。長年の疲れや普段隠れている疲れやコリが表面に出てきやすいのですね。


体を中から元気にして自然治癒力を高めたい方はお待ちしております。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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One Response to “春の体の変動を受け入れて経過する”

  1. としぼう より:

    最近 体と心の不調を感じていまして
    この文章を拝見してなんだか自然なことだと安心しました

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