なぜ夏に汗をかかないといけないのか

野口整体では、夏に汗をかくことを重要だといいます。

「夏にしっかり汗をかけないと秋におこる季節の変わり目の変動が大きい」
「人は夏に年を取る」
「夏に古い水を出して、冬に新鮮な水を摂る」

など、など、など、
夏が好きじゃない人には耳の痛い話じゃないでしょうか。

しかし、なぜ夏に汗をかかないとダメなのか。

暑いと発散の要求が起こる

私の体感ですが、太陽の当たっている暑いところに出ると腰が入ってくるのを感じます。
腰が入ると、胸が開いてきます。
これはつまり、発散の要求が起こっているのだと思います。
暑いところに行き、身体が暑くなってきたから発散したくなる。
身体の自然な働きです。


どうやって発散するかというと、汗をかく。
腰が抜けていて、胸が縮んでいる人は汗をかきにくいんです。
たとえば、熱中症になるような人はこの発散の働きが起こらないんですね。

もっとも最近は暑すぎるので、汗をかきすぎることがあります。
汗をかいているからといって油断しているとかきすぎて水分が足りなくなり熱中症になることもあります。
汗をかけるのは体力がある証拠ですが、だからといって過信もできません。
それぐらい最近の暑さはひどいですね。



それはさておき、夏に汗をかく習慣のある人は、腰を入れる訓練をしているようなものです。
ひと夏ずっと訓練するのですから、腰が鍛えられます。
腰が入ると胸が開くので、肺も鍛えられます。
まあ、良いことばかりですね。


冷房の中にいて、汗がひいてくると腰が丸まってきて抜けてくるのがわかります。
緩んでいるのです。
緩むのはよいことなんですが、ずっと緩みっぱなしだとこわばってきます。
腰がこわばって力が入らなくなると何事も億劫になります。
腰痛にもなります。

なんだか表情がぼーっとして面の皮が厚くなっている人は、冷房にずっと当たっていて汗をかけていないのかなあ、と思います。

汗をかくのも一苦労

とはいえ、これだけ暑いと汗をかくのも一苦労ですね。
汗は、じわーっとかいているぐらいが一番よいのです。
かきすぎる時は塩分と水分を取ったほうが良いし、冷房に入っていてかかないでいると体調が悪くなる。
さてさて、どうしたものか。
いろいろと工夫が必要な時代ということでしょうか。


でも夏には汗をかくことは、腰の鍛錬になるし、肺を強化することにもなる、そのことは変わらないことです。
ただ、鍛錬もやり過ぎるとくたびれてしまいます。
ほどよい処を見つけるのが工夫ですね。
知識で判断するよりも、身体に聞くと良いですよ。

では、今回はこれで。

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